シャープのロボホンの売り方を勝手に考える

Comfreak / Pixabay

ロボホン、発売直前

シャープのロボホンが、5月26日に発売されるとのこと。

ロボット、だけど電話。シャープの「ロボホン」発売日と価格が発表 : ギズモード・ジャパン

発売日は、2016年5月26日で、本体価格は19万8000円(税別)。プランとしては「ココロプラン」(必須・980円/月)+モバイル通信サービス(任意)+保守パック(任意)となっています。

シャープといえば、ホンハイに買収されて以降、リストラとかリストラとかリストラとか、
不穏なニュースしか流れてきませんが、そんな中でロボホン発売?
え、スマホがロボットに?
ちょっと何言ってるか分からない。

みたいな印象を持たれている方も多いと思います。
僕もそう思っていました。

この動画を見るまでは。

なんだろうこの既視感。
どっかでこういうやつ見たことあるよ。

ペット系ロボット玩具

たぶんこれは、ペット系ロボット玩具の類を狙っているんでしょうね。
なのでその類を簡単に纏めてみました。

No. 発売年 製品名 価格 会社
1 1996年 たまごっち 1,980円 バンダイ
2 1999年 ファービー 3,980円 トミー/Tiger Electronics
3 1999年 AIBO 250,000円 ソニー
4 2000年 プーチ 2,980円 セガトイズ
5 2002年 夢ねこ 6,980円 セガトイズ
6 2012年 スマートペット 6,500円前後 バンダイ
7 2016年 ロボホン 198,000円 シャープ

感覚的には、2000年前後でブームが来ているような気がします。
人って、何だかんだ偉そうなこと言って、結構コミュニケーション求めてるんですよね。
そこは素直に認めたいところ。

で、その後はおそらく、
高機能化していく携帯電話やスマホにコミュニケーションの時間を割くようになって、
ペット系ロボット玩具のブームも来ていないのではないかと思います。

2012年のスマートペットは、特に流行った気がしないですけど、
スマホとの融合からして、ロボホンに近い位置づけではないかと思い載せてみました。
あと、ロボ機能とか価格的には、AIBOの位置づけを狙っている気がします。

ロボホンは売れるか?

こんな歴史を踏まえつつ、ロボホンは売れるのか?

いやー、売れないでしょうね。
日本ではね。

まずね、ロボホンのプロモーションムービーをもう一度見てください。
「会社の自席でメール読み上げられたらたまんねぇよ」というのも気になりますが、
それはそれとして、このユーザーたちの雰囲気や背景。

富裕層ですね。
まちがいなく富裕層ですね。
いちいち部屋が広くて、家具もステキで、スペースもたっぷり。
家族構成や安定感もバッチリ。

いや単にそういうムービーを撮っただけなんでしょうけど、
つまりシャープは20万円近い玩具をこういう人たちに売りたいということです。
今の日本でも、富裕層な方々はそれなりにいるんでしょうが、
シャープがじゃんじゃん儲かるくらい売れるかというと疑問です。

あと気になるのはロボホンのホン、つまりスマホ部分。
スマホの普及率もどんどん高くなっている中で、
このスマホ部分が単体スマホと競合するのではないか。
つまりスマホ何台もいらないよ、ということです。

そうすると残ったロボ部分に20万だか払う気になるのか。
微妙な気がします。

ロボホンの売り方

どちらかというと、最初から海外展開を踏まえた機能を持たせておいて、
世界の富裕層にアプローチした方が良かったのではと思います。
国とか文化とかの影響も受けにくそうですし。

ロボホンは、発売時点では日本語しか喋れないし、通信も海外対応していないです。
この辺、ホンハイに買収されたタイミングの面もありますが、惜しいですね。

とりあえずシャープの中の人は、テリー・ゴウにロボホンを持たせて、
あのギラギラした満面の笑みでロボホンを高々と持ち上げる写真を撮って、
プレスリリースするのがいいと思います。
コラ画像でもいいので。

ホンハイ・シャープに入社した皆さんに贈る言葉

Hans / Pixabay

鴻海と産業革新機構のシャープ買収劇は、ついに終焉を迎えたわけです。

シャープ買収、2日に契約=鴻海が3888億円出資

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は2日午後、総額3888億円を出資し、シャープを買収する契約を同社と結ぶ。国内電機大手が外資傘下に入るのは初めて。契約締結後、両社が共同運営する液晶工場、堺ディスプレイプロダクト(堺市)で、鴻海の郭台銘董事長(会長)とシャープの高橋興三社長が記者会見する。

なんか当初、ホンハイの出資額は7000億円規模だったような気がするんですが、
正味は約5000億円の4890億円、
そこからテリー・ゴウが偶発債務にいちゃもんを付けて約1000億円減額の総額3888億円、となりました。

もうなんか感覚が麻痺してきますね。
10億円とか端数ですよ端数。
でかい買い物をするときの人間心理ですね。怖い怖い。

さて、そんなシャープにも春はやってくるということで。

シャープ社長、再建に決意=入社式で各トップが訓示

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ることが決まったシャープは、奈良県天理市で入社式を開いた。高橋興三社長は新入社員118人を前に「『規模のみを追わず』という経営理念を実践できなかったことも、当社が経営危機に陥った原因の一つ」と分析。

新入社員118人。様々な想いがあるでしょう。

シャープの買収劇が本格化してきたのが今年の1月ですから、
内定をもらっていた学生の皆さんは、もう逃げようがなかったのかもしれない。
逃げた学生もいるでしょう。
高橋興三社長も退任の意思表明しているし、再建に決意してもあんた…、という気はします。

しかし、新入社員の皆さんに言いたい。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」

むしろ外資系企業になっちゃったもんで、成果を上げれば上げるだけ評価されるでしょう。
世界を股にかけるビジネスマンにもなれます。
もう以前の、経営層による権力闘争、同族的経営にはおさらば。
まさに新しい気持ちで、仕事に取り組んでいただければと思います。

シャープがホンハイの提案になびいた時、もう世の中はすっかりグローバル社会、
国家主義的なものは死んだんだなと感じました。
何にも怖じることはない、ホンハイ・シャープの一員として、頑張ってください。

【あれれ~おかしいぞ~】鴻海にうまいことやられ始めたシャープ

PDPhotos / Pixabay

「真実はいつもひとつ!」(by 江戸川コナン)

はい、というわけで、ホンハイのテリー・ゴウ董事長は、
シャープの高橋興三社長よりも何枚も上手だったようです。

鴻海が出資額引き下げを打診 混迷深まるシャープの経営再建

経営再建中のシャープを巡って、鴻海(ホンハイ)精密工業が買収に向けた出資額の引き下げなど、支援条件を大幅に見直すことを打診していたことが、19日分かった。複数の関係者が明らかにした。

スゲーいい感じに買い叩かれてるよこれ!(涙)

でも、いつからこんなことになったんでしたっけ?
ちょっと時系列で見てみましょう。

No. 時期 出来事
1 2月上旬 ホンハイ、約7000億円超の規模で、シャープを支援する意向を示す
2 2月中旬 シャープ、ホンハイと産業革新機構を天秤にかける
3 2月下旬 シャープ、ホンハイの提案を受け入れ、ホンハイ傘下が確定
4 2月下旬 産業革新機構、シャープ支援から撤退することを表明
5 2月下旬 ホンハイ、シャープから偶発債務リスト約3500億円分を受け取り、買収契約の見合わせを発表
6 3月上旬 買収契約が延び延びになる
7 3月中旬 ホンハイ、銀行が保有するシャープの優先株の買取価格を、1000億円から500億円以下に引き下げることを提案、銀行側が激しく抵抗
8 3月中旬 ホンハイ、優先株の買取価格値下げの代替案として、シャープへの出資額を1000億円引き下げることを提案
9 3月中旬 ホンハイ、シャープへの手付金1000億円を500億円に減額しつつ、使途を制限することを提案

こんな超大企業間の交渉で、こんなベーシックな交渉テクニックを見せつけられるとは。
シャープはホンハイに、完全にいいようにされています。
手玉ですよ手玉。

ちなみにこのシャープ、銀行から借りている5100億円の借換期限が3月末に迫っています。
あと10日位しかありません。
買収契約が成立しないまま3月末を迎えると、一体どうなってしまうのか?
ホンハイの交渉力はますます強まっていく訳ですね。

ていうか、これもうホンハイが交渉のテーブルに着いた時から、
仕組まれていたシナリオじゃないですかね。
恐ろしいですね。
でもシャープも、もうちょっとこうなることを想像できたのでは、と思います。
それすらできない経営体制になってたって事なんでしょうね。

あとこれって、就活で内定もらってないのに担当者の口約束だけで意思決定しちゃって、
なのに内定もらえず右往左往する大学生かよ、と思っちゃいますね。
つまり、契約を結んでから、前に進めば良かったんですね。
なんかもう、基本中の基本ですね、あらゆる契約の。

一体なぜ鴻海をスポンサーに選んだのか――。瀬戸際の交渉が続くなかで、シャープ社内からは今さらながらそうした怨嗟の声が噴き出し始めている。

遅すぎるよ!(号泣)

ちなみに、僕の直近の予想は、「3月末になっても買収契約が成立しない」です。
これでシャープは大ダメージを受け、ホンハイは更に安くシャープを買えるというものです。
この予想、当たらないことを祈ります。
くわばらくわばら…。