水素水なんて早く止めた方がいいって【企業視点】

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痛い水素水

バカ売れの水素水生成器、「健康効果なし」と国が警告…商品を医師も推奨コメント | ビジネスジャーナル

昨今のヘルスケアブームに乗り、水道水から水素水をつくることのできる機械がバカ売れしている。どのような仕組みか説明すると、機械の中で水道水を電気分解して水素を発生させることで、老化やさまざまな病気の根源とされている活性酸素の一種であるヒドロキシラジカルという物質を抑制する水ができるというものだ。

今話題の水素水ね。
気になったので少しググってみましたけどね。
アレは痛いね。
どう痛いのか、ちょっと書いてみますね。

悪魔の証明

水素水の推進派は、まーいろんな効果を謳っているわけです。
悪い活性酸素を減らしてくれるから?
老化防止?
美肌効果?
云々かんぬん…。

その理由付けとして、権威のある人が効果があると言っていた、
効果がないとは言えない、まだ解明されていない、
今まさに研究中、などなど言っているわけです。
これがすなわち、水素水の反対派への反論でもあるわけです。

これの何が厄介なのかというと、悪魔の証明をせよ、と言っているんですね。
水素水に効果がないことを証明せよ、ってね。

相手はほぼ水ですよ。
ほっといたらどんどん水素が抜けていくとかいう、ほぼ水。
十中八九、ただの水。

水なんて無害で、飲みようにもよるけどだいたい健康的。
生命活動を維持するのに必要ですからね。
水中毒になるくらい飲んで初めて悪ですよ。
もしくは溺れるとかね。

売り手の理論、買い手の理論

推進派は、まあ真面目な人もいるかもしれないけど、
ぶっちゃけ、スゲー利益率でウハウハなワケです。
なんせほぼ水ですから。
別に山奥から汲んでくる必要もないし。
批判に対して防御力の高い「水」を神輿に担いでね。
これは止められないよね。

一方、買う方の心理は、飲むだけで健康とか、
いつもの楽したい理論につけこまれているワケです。
ダイエットしかり、美容しかり、英会話しかり、壺しかり。
飲むだけでOK、聞くだけでOK、買うだけでOK。
努力なくして物事は成せないのに、飲むだけで健康みたいな話に乗せられちゃって。

しかもそのブツが水ですよ。悪くなりようがないですよ。
水中毒になるくらい飲むか、溺れるかしない限り。

そんな、売り手と買い手の堕落メリットの一致により、成り立っているのが水素水。
なんだこりゃですよ。

物売るっていうレベル

もうちょっとね、モノ売って商売するなら、
顧客に対してインプットとアウトプットが明確なモノにしないと、
改善や効率化がやりにくくて、企業が中から腐っていくワケです。

例えば水素水と醤油を比べてください。
醤油の方がハッキリしてるでしょ、効果が。
醤油を大さじ一杯、飲んでみてくださいよ。ヤバイですよ塩辛くて。
対して水素水。どんだけ飲んだら効果出るのって話。

「よく分からないけど、売れるからこんな感じで作って売っとくか」
では、状況が変化した時に一気に総崩れですよ。足腰が弱い。粘りもない。
マイナスイオンしかり、プラズマクラスターイオンしかり、黒船が来たらパアですよ。
なんだこりゃですよ。

もうちょっと言うと、短期で儲けて潰す前提の企業ならまだいいですよ。
いや良くはないんですけど、少なくとも経営者は、ブツの本質を知っている。
ブームに乗って早々に売り抜けるのが吉、と。
長く商売する品ではないと。

しかし、ゴーイングコンサーンな、継続企業はやっちゃダメです。
自社のリソースの使いどころを間違っている。
ひどいもんですよ。
大した効能もないのに、研究施設で研究してるとか、国の認可がどうとか、
売れちゃったら今度は理由付けの為にまたリソース割いたりして。
継続企業は一発屋ではいられないんだから。

そんな堕落ビジネスも、悲しいもので、儲かっちゃうとつい手を出してしまう。
いけませんね。
自戒ですね。
「君、明日から水素水事業部に異動だから」と言われたら、
転職を考えたほうがいいですね。

備考

還元水素水生成器/アルカリイオン整水器/浄水器 | Panasonic
コナミスポーツクラブ|水素水会員

一気呵成のプラズマクラスター!

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ホンハイとの縁談がまとまったシャープさん、ここに来て本気を出してきました!

まずは3月9日のニュース。
シャープ、風に当たったときのダルさを解消するプラズマクラスター扇風機

シャープは、心地よい風を送る「プラズマクラスター扇風機」4機種を4月15日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、23,000円~32,000円前後(税抜)。
DCモーター採用の扇風機。風が体に当たった際に心地よさを感じられる羽根形状の「ネイチャーウイング」を採用した点が特徴。なめらかでムラの少ない送風ができるという。
いずれも、独自のイオン機能「高濃度プラズマクラスター7000」を搭載。梅雨時は浮遊カビ菌や部屋干し臭の抑制、夏は汗や付着臭を分解・除去するという。

続いて3月10日のニュース。
シャープ、部屋干しのニオイを抑えるプラズマクラスター除湿機

シャープは3月9日、プラズマクラスター除湿機を2機種発表した。価格はどちらもオープン。市場想定価格と発売日は、大容量タイプの「CV-F120-W」5万8000円前後で3月15日発売、コンパクトタイプの「CV-F71-W」が3万9000円前後で4月15日発売予定。カラーはどちらもホワイト系のみとなる。
除湿方式には低消費電力のコンプレッサー方式を採用。高濃度の「プラズマクラスター7000」を搭載し、室内に付着したカビ菌の増殖を抑制する。部屋全体の除湿だけでなく、集中的にプラズマクラスターを当てる「スポット消臭」機能も備え、部屋干し衣類の生乾き臭やたばこの付着臭なども抑制できるという。

見てくださいよ、「高濃度プラズマクラスター7000」ですよ!
濃いんですよ!
7000が何の値か分からんけども。

プラズマクラスターの効果 | 加湿空気清浄機/空気清浄機:シャープ

当技術マークの数字は、商品を壁際に置いて、風量「中」運転時に高濃度プラズマクラスター適用床面積の部屋の中央付近(床上から高さ1.2m)の地点で測定した空気中に吹き出される1cm³当たりのイオン個数の目安です。

7000で驚いていてはいけない。
更に上位の25000もあるぞ!

…。

てかね、ニュースメディアも「○○という。」みたいな語尾で、なんか歯切れ悪いですよ。
無理くりですよ。
いちいち値段高いし。

なんなんでしょう、これは。
潰れそうだったけどホンハイに助けてもらったから、
プラズマクラスター事業もガンガン行くぞ!ということでしょうか。
それとも、プラズマクラスター事業撤退の前に売れるもの売っとけ、ということでしょうか。
なんかこの、喜んでいいのか悲しんでいいのか…。

「ごめんなさい。こういうときどんな顔すればいいかわからないの。」(by 綾波レイ)

シャープがホンハイ・シャープになる日

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シャープにとって運命の日となる、2016年2月4日がやってまいりました。
シャープは予定どおり、産業革新機構の提案を受け入れ…。

てないし!!!

シャープ再建、ホンハイと優先交渉 支援額約7000億円

業績不振のシャープ(6753.T)は4日午前に開いた取締役会で再建スポンサーの選定を議論し、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業(2317.TW)との交渉を優先的に進める方針を決めた。

ホンハイの支援金額、7000億円ですよ。
あのね、7000円置くんとちゃうんですよ。(古典)
産業革新機構は3000億円。つまりホンハイは倍以上。スゴい…。

ただ、シャープは革新機構との協議継続の選択肢を残したい考えで、高橋社長は会見で「本日現在、産業革新機構及び鴻海精密工業の2社に絞って協議を進めている。今後1カ月をめどに最終的な契約を締結できるよう協議する」との発表文を読み上げた。

えっ、本決まりやないんですか!?
どっち?どっちやねん!
これでまた産業革新機構の支援金額を引き上げさせる作戦?
逆転一発もあるの?
焦らすなあ!もう!

また、ホンハイにとってのシャープの魅力について「資産査定を通じてシャープの価値を見ているが、技術やブランド、あるいは人材などに大きな魅力感じてもらっているのではないか」と説明した。

まあ、経営層には魅力を感じてないやろけどね。(笑)

というわけで、結論が出るのは1カ月後の3月上旬になりましたとさ。

シャープの目指してる、未来はどっちだ?

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シャープの買収劇ですが、いよいよ煮詰まってまいりました。
産業革新機構なのか、鴻海なのか、一体どっちなのか!?

『シャープ、支援案再検討=鴻海が成長資金6000億円―革新機構案と比較へ』

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープの経営再建を支援するため、成長資金として6000億円強を提供する案を示したことが31日、明らかになった。
(中略)
革新機構と鴻海の両案を改めて比較し、2月4日に開く取締役会で最終判断する。

2月4日に最終判断、ということですが、これ、本気で比較するんですかねぇ。
産業革新機構の案を採用することは決めているけれども、鴻海の案を否決する理由づくりをしてるって感じもしますが。
なんとなく。勝手な想像ですけども。

6000億円あるよと言っても、明るい未来というよりはザ・リストラクチャリングが待っているのは目に見えているというか、
まあ、どっちに買われてもザ・リストラクチャリングなんでしょうけども、日本に買われた方がきっとマシ、みたいなね。
そういうシナリオだとすると、鴻海側も果たして本気かどうか、微妙ですね。
どうせ売ってくれないなら、金額引き上げてニュースにされて知名度上げようぜ、みたいな気持ちかもしれません。
きっともっと高度な情報戦が繰り広げられていることでしょう。

ところで、ちょっと待ってください。シャープといえば17,613人の大企業ですよ。
事業内容も、今回の買収のキーとなっているディスプレイパネル技術だけではありません。
事業内容|会社情報:シャープ
「プロダクトビジネス」として「デジタル情報家電」「健康・環境」「エネルギーソリューション」「ビジネスソリューション」が、
「デバイスビジネス」として「液晶」「電子デバイス」があります。
つまり、ディスプレイパネル技術以外の分野は、買収劇がどう転んでもザ・リストラクチャリング傾向というか…。
プラズマクラスターイオン発生機とか、なんで大企業の事業にまで推し進めてしまったのか、ちょっと謎です。

そんなこともあり、人材流出も致し方ないですと。

『シャープ社員、3カ月で4692人減…うち数百人は自主退職 人材流出ショック深刻』

国内だけでみると、12月末現在の社員数は2万397人で、9月末より3315人減った。このうち希望退職制度の利用は3千人程度で、同制度の要件に当てはまらない若手ら数百人が自主退職した。

ディスプレイパネル技術をやっている方々は残留して流れに身を任せるのもアリかもしれませんが、それ以外の方々はちょっともう、キツいですね。

というわけで、いよいよXデーが迫ってまいりました。
対岸の火事かな〜と思っていたら対岸じゃなかった、的な事にもなりかねないビッグ・ディールですんで、皆さまお気をつけて。