ホンハイ・シャープに入社した皆さんに贈る言葉

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鴻海と産業革新機構のシャープ買収劇は、ついに終焉を迎えたわけです。

シャープ買収、2日に契約=鴻海が3888億円出資

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は2日午後、総額3888億円を出資し、シャープを買収する契約を同社と結ぶ。国内電機大手が外資傘下に入るのは初めて。契約締結後、両社が共同運営する液晶工場、堺ディスプレイプロダクト(堺市)で、鴻海の郭台銘董事長(会長)とシャープの高橋興三社長が記者会見する。

なんか当初、ホンハイの出資額は7000億円規模だったような気がするんですが、
正味は約5000億円の4890億円、
そこからテリー・ゴウが偶発債務にいちゃもんを付けて約1000億円減額の総額3888億円、となりました。

もうなんか感覚が麻痺してきますね。
10億円とか端数ですよ端数。
でかい買い物をするときの人間心理ですね。怖い怖い。

さて、そんなシャープにも春はやってくるということで。

シャープ社長、再建に決意=入社式で各トップが訓示

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ることが決まったシャープは、奈良県天理市で入社式を開いた。高橋興三社長は新入社員118人を前に「『規模のみを追わず』という経営理念を実践できなかったことも、当社が経営危機に陥った原因の一つ」と分析。

新入社員118人。様々な想いがあるでしょう。

シャープの買収劇が本格化してきたのが今年の1月ですから、
内定をもらっていた学生の皆さんは、もう逃げようがなかったのかもしれない。
逃げた学生もいるでしょう。
高橋興三社長も退任の意思表明しているし、再建に決意してもあんた…、という気はします。

しかし、新入社員の皆さんに言いたい。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」

むしろ外資系企業になっちゃったもんで、成果を上げれば上げるだけ評価されるでしょう。
世界を股にかけるビジネスマンにもなれます。
もう以前の、経営層による権力闘争、同族的経営にはおさらば。
まさに新しい気持ちで、仕事に取り組んでいただければと思います。

シャープがホンハイの提案になびいた時、もう世の中はすっかりグローバル社会、
国家主義的なものは死んだんだなと感じました。
何にも怖じることはない、ホンハイ・シャープの一員として、頑張ってください。

【あれれ~おかしいぞ~】鴻海にうまいことやられ始めたシャープ

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「真実はいつもひとつ!」(by 江戸川コナン)

はい、というわけで、ホンハイのテリー・ゴウ董事長は、
シャープの高橋興三社長よりも何枚も上手だったようです。

鴻海が出資額引き下げを打診 混迷深まるシャープの経営再建

経営再建中のシャープを巡って、鴻海(ホンハイ)精密工業が買収に向けた出資額の引き下げなど、支援条件を大幅に見直すことを打診していたことが、19日分かった。複数の関係者が明らかにした。

スゲーいい感じに買い叩かれてるよこれ!(涙)

でも、いつからこんなことになったんでしたっけ?
ちょっと時系列で見てみましょう。

No. 時期 出来事
1 2月上旬 ホンハイ、約7000億円超の規模で、シャープを支援する意向を示す
2 2月中旬 シャープ、ホンハイと産業革新機構を天秤にかける
3 2月下旬 シャープ、ホンハイの提案を受け入れ、ホンハイ傘下が確定
4 2月下旬 産業革新機構、シャープ支援から撤退することを表明
5 2月下旬 ホンハイ、シャープから偶発債務リスト約3500億円分を受け取り、買収契約の見合わせを発表
6 3月上旬 買収契約が延び延びになる
7 3月中旬 ホンハイ、銀行が保有するシャープの優先株の買取価格を、1000億円から500億円以下に引き下げることを提案、銀行側が激しく抵抗
8 3月中旬 ホンハイ、優先株の買取価格値下げの代替案として、シャープへの出資額を1000億円引き下げることを提案
9 3月中旬 ホンハイ、シャープへの手付金1000億円を500億円に減額しつつ、使途を制限することを提案

こんな超大企業間の交渉で、こんなベーシックな交渉テクニックを見せつけられるとは。
シャープはホンハイに、完全にいいようにされています。
手玉ですよ手玉。

ちなみにこのシャープ、銀行から借りている5100億円の借換期限が3月末に迫っています。
あと10日位しかありません。
買収契約が成立しないまま3月末を迎えると、一体どうなってしまうのか?
ホンハイの交渉力はますます強まっていく訳ですね。

ていうか、これもうホンハイが交渉のテーブルに着いた時から、
仕組まれていたシナリオじゃないですかね。
恐ろしいですね。
でもシャープも、もうちょっとこうなることを想像できたのでは、と思います。
それすらできない経営体制になってたって事なんでしょうね。

あとこれって、就活で内定もらってないのに担当者の口約束だけで意思決定しちゃって、
なのに内定もらえず右往左往する大学生かよ、と思っちゃいますね。
つまり、契約を結んでから、前に進めば良かったんですね。
なんかもう、基本中の基本ですね、あらゆる契約の。

一体なぜ鴻海をスポンサーに選んだのか――。瀬戸際の交渉が続くなかで、シャープ社内からは今さらながらそうした怨嗟の声が噴き出し始めている。

遅すぎるよ!(号泣)

ちなみに、僕の直近の予想は、「3月末になっても買収契約が成立しない」です。
これでシャープは大ダメージを受け、ホンハイは更に安くシャープを買えるというものです。
この予想、当たらないことを祈ります。
くわばらくわばら…。

名品で振り返るシャープの歴史【ホンハイ記念日】

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いやー、ついにシャープはホンハイ傘下になっちゃいましたね。

シャープ、鴻海傘下の再建を正式発表。有機EL2,000億投資、ブランド・雇用維持

経営再建に取り組んできたシャープは25日、台湾の鴻海精密工業傘下での再建を決定した。シャープは第三者割当による新株式(普通株式及びC種類株式)の発行を行ない、鴻海による出資規模は総額4,890億円となる。

産業革新機構の提案を受け入れると思いきや、受け入れたのは鴻海案、
まあその、背に腹は変えられない的な、今はお金が一番大事だよ的な結論となりました。
仕方ないですよね。
もう日本には国家主義みたいなものは存在しないようで、実にサバサバしたものです。

さてそのシャープですが、最近は液晶の工場にお金かけすぎて失敗した家電メーカー、
くらいのイメージしかないかもしれませんが、過去、数々の名品を生み出してきています。
その名品たちを、少し振り返ってみましょう。

商品化年 製品名 説明
1915年 シャープペンシル 言わずもがなのアレ
1979年 書院 日本語ワープロ
1982年 X1 パソコンテレビ
1986年 ツインファミコン ファミコン+ディスクシステム一体型
1987年 X68000 ホビー向けパソコン
1993年 ザウルス PDA
1995年 Mebius ノートパソコン
2000年 J-SH04 カメラ付き携帯電話
2000年 プラズマクラスター空気清浄機 アレかもしれないけどヒットした空気清浄機
2001年 AQUOS 液晶テレビ
2002年 MURAMASA 薄いノートパソコン
2004年 ヘルシオ 水で焼くウォーターオーブン
2005年 W-ZERO3 キーボード付きPDAフォン
2010年 GALAPAGOS メディアタブレット

あー、そういえばあれもこれもシャープ製だったよなぁ。
懐かしいなぁ。

なんでこんなことになっちゃったのかなぁ。

あれ、なぜか目から塩水が…。

頑張れ!シャープ労組!

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経営が傾いてしまったシャープ、支援で鍔迫り合いをする産業革新機構とホンハイ、
日本企業なのになぜかホンハイ側に期待されるソフトバンク、(「鴻海、ソフトバンクに出資要請 シャープ買収巡り」)
決断が遅くなれば遅くなるほどグダグダ感が増していくこの状況に、
ついにシャープ労組が立ち上がった!!

シャープ労組、年間一時金4カ月など要求 ベアは見送り

シャープ労働組合は17日、春季労使交渉で「年間一時金4カ月」や「賃金体系の維持」などを求める要求書を経営側に提出した。昨年も4カ月を要求したが、業績低迷により支給額は2カ月にとどまった。
(中略)
要求書には7年連続でベースアップ(ベア)を見送るほか、最低賃金や初任給の引き上げ、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みを明記した。

うーんこの、立場的に言うことは言うけど、空気を読むとこうだよね、まあ通らないよね感の交渉内容。
まあ、労組という組織のことを悪く言うつもりはないですが、ぶっちゃけ、意味ない組織ですね。

何が意味ないかというと、労組というのは、企業が爆儲けをしているにも関わらず、
労働者が不当に虐げられている、いわゆる蟹工船みたいな環境において意味をなす組織だと思うんですよ。
価値ある労働をして儲かっているのだから、その儲けを労働者にも適切に分け与えようぜ、
という、至極単純な話なんですよ。
なので、傾いている企業で賃金交渉だとか言っても、
価値ある労働を生み出せていないのは経営者のみならず労働者の問題でもあるわけで、
その話を抜きにして交渉など、なにがなにやらわからない。(福本伸行風)

まあね、更に突っ込んで言うと、日本の労組なんて結局のところ御用組合
賃金交渉とかダブルスタンダードもいいところ、
企業にとってはソフトランディング首切りシステムの一部だったりするわけで…。
そういう意味では前言撤回、意味ある組織だよな…。

おや、こんな時間に誰か来たようだ。

シャープがホンハイ・シャープになる日

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シャープにとって運命の日となる、2016年2月4日がやってまいりました。
シャープは予定どおり、産業革新機構の提案を受け入れ…。

てないし!!!

シャープ再建、ホンハイと優先交渉 支援額約7000億円

業績不振のシャープ(6753.T)は4日午前に開いた取締役会で再建スポンサーの選定を議論し、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業(2317.TW)との交渉を優先的に進める方針を決めた。

ホンハイの支援金額、7000億円ですよ。
あのね、7000円置くんとちゃうんですよ。(古典)
産業革新機構は3000億円。つまりホンハイは倍以上。スゴい…。

ただ、シャープは革新機構との協議継続の選択肢を残したい考えで、高橋社長は会見で「本日現在、産業革新機構及び鴻海精密工業の2社に絞って協議を進めている。今後1カ月をめどに最終的な契約を締結できるよう協議する」との発表文を読み上げた。

えっ、本決まりやないんですか!?
どっち?どっちやねん!
これでまた産業革新機構の支援金額を引き上げさせる作戦?
逆転一発もあるの?
焦らすなあ!もう!

また、ホンハイにとってのシャープの魅力について「資産査定を通じてシャープの価値を見ているが、技術やブランド、あるいは人材などに大きな魅力感じてもらっているのではないか」と説明した。

まあ、経営層には魅力を感じてないやろけどね。(笑)

というわけで、結論が出るのは1カ月後の3月上旬になりましたとさ。

シャープの目指してる、未来はどっちだ?

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シャープの買収劇ですが、いよいよ煮詰まってまいりました。
産業革新機構なのか、鴻海なのか、一体どっちなのか!?

『シャープ、支援案再検討=鴻海が成長資金6000億円―革新機構案と比較へ』

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープの経営再建を支援するため、成長資金として6000億円強を提供する案を示したことが31日、明らかになった。
(中略)
革新機構と鴻海の両案を改めて比較し、2月4日に開く取締役会で最終判断する。

2月4日に最終判断、ということですが、これ、本気で比較するんですかねぇ。
産業革新機構の案を採用することは決めているけれども、鴻海の案を否決する理由づくりをしてるって感じもしますが。
なんとなく。勝手な想像ですけども。

6000億円あるよと言っても、明るい未来というよりはザ・リストラクチャリングが待っているのは目に見えているというか、
まあ、どっちに買われてもザ・リストラクチャリングなんでしょうけども、日本に買われた方がきっとマシ、みたいなね。
そういうシナリオだとすると、鴻海側も果たして本気かどうか、微妙ですね。
どうせ売ってくれないなら、金額引き上げてニュースにされて知名度上げようぜ、みたいな気持ちかもしれません。
きっともっと高度な情報戦が繰り広げられていることでしょう。

ところで、ちょっと待ってください。シャープといえば17,613人の大企業ですよ。
事業内容も、今回の買収のキーとなっているディスプレイパネル技術だけではありません。
事業内容|会社情報:シャープ
「プロダクトビジネス」として「デジタル情報家電」「健康・環境」「エネルギーソリューション」「ビジネスソリューション」が、
「デバイスビジネス」として「液晶」「電子デバイス」があります。
つまり、ディスプレイパネル技術以外の分野は、買収劇がどう転んでもザ・リストラクチャリング傾向というか…。
プラズマクラスターイオン発生機とか、なんで大企業の事業にまで推し進めてしまったのか、ちょっと謎です。

そんなこともあり、人材流出も致し方ないですと。

『シャープ社員、3カ月で4692人減…うち数百人は自主退職 人材流出ショック深刻』

国内だけでみると、12月末現在の社員数は2万397人で、9月末より3315人減った。このうち希望退職制度の利用は3千人程度で、同制度の要件に当てはまらない若手ら数百人が自主退職した。

ディスプレイパネル技術をやっている方々は残留して流れに身を任せるのもアリかもしれませんが、それ以外の方々はちょっともう、キツいですね。

というわけで、いよいよXデーが迫ってまいりました。
対岸の火事かな〜と思っていたら対岸じゃなかった、的な事にもなりかねないビッグ・ディールですんで、皆さまお気をつけて。

どうなるシャープ?今後の目の付けどころ

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平均年収600万円、シャープの今後はどうなるのでしょうか?

鴻海がシャープに6250億円の買収提案か──Wall Street Journal報道 – ITmedia ニュース

台湾の鴻海精密工業が経営再建中のシャープに約6250億円での買収を提案したと、米Wall Street Journalが1月21日(現地時間)、事情に詳しい複数の関係者の話として報じた。

シャープといえば日本の電機メーカー大手です。社員数も単独でさえ17,613人、大企業です。
そこが海外企業に買収されようとしているのですから、大事です。
勤めている方々も、取引のある方々も、気が気ではないでしょう。

なぜこんなことに?

シャープの経営不振の原因は、液晶事業への過剰投資だと言われています。
メーカー系の企業の儲け方は、設備への先行投資と維持管理、という固定費を、利益で回収するというモデルになりますが、シャープは設備投資し過ぎちゃった上に、商品である液晶が価格競争に負けるということが起こったんですね。
こんな大企業であっても、損益分岐点分析を間違えると立ちいかなくなるということです。
怖いですね…、ホラーですね…。(笑えない)

鴻海ってどんな会社?

鴻海、ホンハイってどんな会社なんでしょうか。
Hon Hai/Foxconn Technology Group
鴻海精密工業 – Wikipedia

鴻海精密工業(こうかいせいみつこうぎょう、ほんはいせいみつこうぎょう)は、台湾に本社を持つ世界最大のEMS (Electronics Manufacturing Service) 企業であり、フォックスコン・グループ(鴻海科技集団)の中核会社。
2001年には収益額はTSMCを抜いて台湾の民間企業の中で最大となり、2005年には台湾中油を抜いて台湾一の企業となり、現在までその地位を保っている。

台湾一の企業だそうですよ奥さん。
こりゃ買収もできるってもんです。
しかしこのフォックスコン、Foxconnって、どこかで見たような…。
フォックスコン – Wikipedia

デルやヒューレット・パッカード、アップルといった大手メーカーに、マザーボードや各種コネクタをはじめとした各種パーツのOEM供給、筐体の組み立てを行っている老舗として世界規模の市場では名高い。近年、アップルからの委託で携帯端末であるiPhoneおよびiPad、ヤフーBBからの委託で、モデムの生産を行っている。

あー、iPhoneを生産しているところですね。
そっか、そこがシャープ買収。あー、そういうことですね。ディスプレイパネル技術ゲット、的なね。なるほどなるほど。

産業革新機構って何?

鴻海のシャープ買収提案に対抗しているのが、日本の産業革新機構です。
株式会社 産業革新機構
産業革新機構 – Wikipedia

先端技術や特許の事業化を支援することなどを目的として、2009年7月27日に設置された。投資対象となるのは、大学や研究機関に分散する特許や先端技術による新事業、ベンチャー企業の有望な技術、国際競争力の強化につながる大企業の事業再編などである。

まさにこの「国際競争力の強化につながる大企業の事業再編」ってのが、今回の絡み方なんですね。
つまりこの戦いは、鴻海対日本の戦いということですね。
「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」ですね。
企業対国家だったら勝てそうな気もしますけどね。

今後はどうなるか?

この状況はつまり、シャープの企業としての経営は上手く行かなかったけれども、ディスプレイパネル技術という良い物を持っているから、買い手が付いている、ということです。
経営に対しては不安だけれども、まあ、持ってるものを大切にしていけば、未来は開けると見ました。ワタシ的にはね。
そんなところですね。
まあこの状況、学ぶところも多いと思います。